英作文のトレーニング [はじめる編]【これ1冊で偏差値60突破】

英作文

「英作文のトレーニング」はZ会出版の参考書で、「はじめる編」「必修編」「実践編」「自由英作文編」の4シリーズあります。和文英訳に関しては、次のようなレベルになっています。

「はじめる編」<「必修編」<「実践編」

大学受験におすすめなのがこの「はじめる編」と「必修編」です。今回はこの「はじめる編」に焦点を当てて解説していきます。

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レベルと特徴

向く人、向かない人

使い方

レベルと特徴

レベルは基本レベルですが、しっかりと学習すれば、志望する大学によっては、この1冊で十分です。最難関レベルの大学を目指す場合はこの「はじめる編」を終えた後に、「必修編」に進みましょう。また、「必修編」の代わりに「例解 和文英訳教本 [公式運用編] 」という参考書もおすすめです。こちらは以前次の記事で紹介もしています。

例解 和文英訳教本 公式運用編 【和文英訳】

英文法は一通り理解しているつもりだが、模試などで英作文でなかなか点が取れないというような人にはおすすめなレベルです。

目次はこのような感じです。

第1章 講義編 第2章 文法確認編 第3章 重要表現編 の三部構成になっています。それぞれを確認していきたいと思います。

第1章 講義編 は以下のような感じです。

この第1部では講義編ということで、説明が多いのが特徴です。そして、英作文をするうえで注意すべきことや、多くの人が陥りやすい間違いなどを分かり易く説明しています。問題を解いていくというよりかは、解説を読みながら理解を深めていく必要があります。しっかりと理解すれば、和文英作文を書いていくうえでのまさに土台となる力を身につけることができるでしょう。

続いて第2章を確認してみましょう。

第2章では文法に焦点を当てています。こちらも、説明が多く、基本的なレベルから解説されています。現在時制や現在進行形というような、中学でも学習したような単元からスタートしますが、文法問題を解くのと、実際に英語を書くのではその難易度は全く違います。文法の基本を復習することもできるので基礎固めには非常に良い教材です。

最後は第三章を見てみましょう。

第三章はよく出る表現に焦点を当てています。英作文ではよく出る型というものがあり、覚えていれば一瞬で書けるが、覚えていないと全く分からないということもよくあります。その典型的な型を覚えてしまおうというのがこの第三章になっています。

英作文の基本は、①基本的な書き方(書くコツ)を学び、②文法を正しく運用する方法を学び、③様々な表現(単語熟語レベルから、構文レベルまで)を覚える ことにあります。この参考書はそのことがよく考えられた3部構成になっているので、基礎的なところから本格的なレベルまで1冊で効率よくレベルアップすることが可能です。

この参考書が向く人

中学レベルの英文法は理解していて、大学受験に向けて英作文の土台を作りたい人には非常におすすめできます。

目標とする大学で難解な和文英訳がでないのであればこれ1冊で十分対応可能です。私立大学ではあまり難しい和文英訳が出ない傾向があるので、多くの私立大学ではこの1冊で十分でしょう。また、中堅レベルの国公立を目指している場合も、この1冊で十分対応可能です。(同じ偏差値帯でも大学や学部が変わると出題の傾向がガラッと変わる場合があるので、志望校がある程度決まっている場合は過去問をよく見て判断してみてください。)

英作文とは正しく英語を書くことなので、英作文の学習をすることで文法の理解も深まります。したがって、志望校に少ししか英作文が出ないとしても学習する価値はあります。

この参考書が向かない人

英作文のトレーニング はじめる編 は、今まで説明してきたように基礎固めから中堅レベルの大学に対応できる、非常に幅広い層の力をつけさせてくれます。したがって、この参考書が向かない人は、そのレベルの前後、つまり、まだ中学レベルの英文法に穴がある、または、基本的な英作文の練習をすでに終えている人になります。

中学レベルの英文法くらい身についていると思っている人も多いかもしれませんが、私の経験からすると高校3年生になっても中学レベルの英文法に穴がある人は結構たくさんいます。次の英語の誤りを見抜けますか?

The last train has left three minutes ago.(3分前に終電が行ってしまった。)

(答えは最後にあります)

中学英文法は英語のすべての基礎になるので、自信をもって中学英文法は大丈夫だと言えない人は、まず、そこの復習から始めましょう。恥ずかしがることはありません。急がば回れです。

また、このレベルの学力がすでにある人におすすめなのが、「英作文のトレーニング「必修編」と「例解 和文英訳教本 [公式運用編] 」です。こちらは以前次の記事で紹介もしています。

例解 和文英訳教本 公式運用編 【和文英訳】

使い方

3部とも説明が多いのが特徴ですが、ところどころに出てくる練習問題は必ず手を動かして自分で英語に直してみましょう。ただ読んでいくよりも気づきが多く、その分自分のものになっていきます。

そのうえで、解説をしっかりと読み理解をしましょう。特に第1章・第2章は理解が重要です。

第三章は暗記中心になりますが、たまに出てくる練習問題は、すぐ下の解答を隠して実際に書いてみるとよいでしょう。

一通り終えたら、また1からやり直しましょう。その際は、説明は飛ばして、問題を英語に直すところから始めて大丈夫です。間違えていたら、繰り返し解説を読み理解をしましょう。

このサイクルを繰り返すことで、基礎からかなり発展的な力までつけることができます。これ一冊で大半の大学入試には対応することができます

参考書を1周終えて満足してしまい、そこでおしまいにしてしまう人や、違う参考書に目移りして途中で違う参考書に乗り換えてしまう人をよく見ますが、たいていそういう人は力が伸び悩みます。間違いなく良い参考書なので、一度始めたら繰り返し繰り返し学習し、自分の血肉にしましょう

英作文は習得するのにそれなりの時間がかかります。英作文をテーマにした記事も書いてあるので、こちらも参考にしてみてください。

【大学受験】英作文やる必要ある?

まとめ

大学受験を目指す人にとって、英作文の基礎を習得できる価値のある非常に良い参考書です。「はじめる編」という名前ですが、タイトルにある通り、この1冊で偏差値60程度の大学までカバーできます

英単語と同様に、英作文は習得に時間がかかります。また、色々な参考書があるためつい目移りしてしまいがちですが、この参考書一冊で十分な学力が身につきます。ぜひ、繰り返し学習して合格する力を身につけましょう。

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おまけ

The last train has left three minutes ago.

→ The last train left three minutes ago.

has left というのは現在完了の形ですね。現在完了は「現在」と「過去」に何らかの結びつきがある場合にのみ使われます。(I have finished my homework.宿題が終わった。(だから、今は遊べる))three minutes ago というのは「3分前」であり、過去の一点を指します。「終電は三分前に行ってしまった。」というのは「現在」とのつながりがないので、普通の過去形を使って表すのが正しいのです。

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