こんにちは、おとうさん先生です。
実際に自分で10冊以上の単語帳を使って学習してきた私が、「文で覚える単熟語 一級」(以下「文単」について、「パス単1級」との比較、「レベル」「メリットとデメリット」「使い方」について解説します。
こんな人には絶対におすすめ【レベル】
次ようなひとにおすすめします。
- 英検一級に合格したい人
- 英検一級のリーディングセクションで高得点を取りたい人
それでは、順番に見ていきます。
英検一級に合格したい人
当然ですが、英検準一級に合わせてデザインされているので、文単に収録されている単語を覚えれば合格が近づきます。『文単』の特徴はその名の通り文で覚えることです。こちらのメリット・デメリットについては後で解説します。
しっかりと覚えれば15/25点くらいは取れるでしょう。英検1級の語彙セクションを文単だけの勉強で高得点を取るのは難しいかもしれません。英検1級の語彙セクションの難易度は非常に高いので、高得点を取れなくても合格は可能ですが、リスニングや英作文が苦手な場合は、ここで酷い点数を取らないことが合格への近道です。
英検一級のリーディングセクションで高得点を取りたい人
文単に収録されている長文は80題で、英検一級に実際に出題された(またはそれと同レベルの)「リスニング問題」が10題、「読解問題」が70題で構成されています。
第一の目的は単語・熟語を覚えることですが、音読やリスニングを繰り返すことで、速読の力が身につき、リーディングセクションで高得点をとる近道になるでしょう。
リスニング教材として扱うにはややレベルが高いので、リスニング力を高めたい場合は、レベルが一つ下の「文で覚える単熟語 英検準一級」をリスニング教材として使っても良いでしょう。単語の復習もできつつ、リスニングの勉強にもなるのでまさに一石二鳥ですね。
メリットとデメリット
単語帳はざっくり分けると「一対一対応型」と「長文型」があります。
「一対一 対応型」 パス単など
「長文型」 文単など
この二つはそれぞれ一長一短があり、どちらが良いかは決められないので、用途にあった選び方をしましょう。今回はこの「長文型」の単語帳のメリットとデメリットについて解説します。
「長文型」のメリット
- 読解のスピードが上がる
- リスニングの力が付く
- 知識をつけながら学習ができる
読解のスピードが上がる
単語帳は一度読んで覚えられるものではないので、繰り返して学習します。学習する際に長文を繰り返し読むことになるので、必然的に読解のスピードもあがります。
リスニングの力が付く
音声を聴きながら学習をすることができるので、当然リスニングの力もつきます。
知識をつけながら学習ができる
こちらはデメリットにもなりうるのですが、文章自体に興味が持てれば、単調になりがちな単語の勉強にも興味を持ち、新しい知識を得ることができます。
文章のテーマは「自然・環境」「医療・テクノロジー」「文化・歴史」「教育・心理」「社会・ビジネス」と幅広く、様々な知識を学ぶことができます。「Shark Reproduction」という話には次のようなことが書かれていました。メスのサメはごく稀に生殖行為をしないで、自らの遺伝子情報を持った子供を産むことができます。
一方で、興味を持てない場合や意味が理解できない場合は、モチベーションの低下につながったり、ただ聞き流してしまうことになり、想定していた効果が得られない場合があります。
実際に全ての英文を読みましたが、大体の英文は興味を持って読み・聞きすることができたので、内容的には決して悪くないと思います。
デメリット
- 覚えづらい
- レベル別になっていない
- 単語の追加情報が少ない
覚えづらい
単語帳としては致命的なのですが、人によっては「長文型」の単語帳は単語を覚えづらいと感じる人も結構多いです。しかし、このデメリットを解決する方法を後で解説します。
レベル別になっていない
文章に単語をちりばめているので、単語が出る順や、レベル別になっていません。とりあえず頻出の単語だけ覚えようと考えている場合はレベル別になっているパス単などを利用しましょう。
単語の追加情報が少ない
長文に紙面を割いている都合上、どうしても単語の情報は薄くなりがちです。単語についての情報を比較してみると以下の通りです。
パス単 1級
一つの単語に対して、例文や、派生語が豊富です
文単 一級
glyph [名] 象形文字、絵文字
▶︎hieroglyph(ic), pictograph
mundane [形] 日常的な、平凡な、世俗的な
▶︎ordinary, commonplace, pedestrian, worldly
⚫︎mundane tasks(ありきたりな仕事)
文で覚える単熟語英検一級
一つの単語に対する情報は見劣りします。
『文単』のつかいかた
最も効果的な使い方は以下の5ステップです。
- 音声を聴いて内容を把握
- 英文を見ながら音声を聴く
- 知らなかった単語を覚える
- 音読を繰り返す
音声を聴いて内容を把握
音声だけを聞いて、内容把握に努めましょう。一つの文章につき長くても2分程度なので、聞き取れない場合は数回聞きましょう。細かいところまで理解できなくてもOKです。ざっくりとした内容が把握できれば良しとしましょう。
最初に行うことでリスニングの力が伸びます。
英文を見ながら音声を聴く
続いて、内容の完全な理解に努めます。英文を見ながら音声を聴くことで、聞き取れなかった部分がわかり、理解が進みます。
まだ完全に理解できない場合は、黙読をしたり、右側の日本語を見たりして、英文の理解を深めましょう。
知らなかった単語を覚える
単語帳として一番大事なプロセスです。知っていた単語は無視して結構なので、知らなかった単語をすべて単語カードに書き写しましょう。
単語カードを利用することで『文単』のデメリットであった単語が覚えづらいことを克服できます。
単語カードの利用法、メリットについては以下の記事をご覧ください。
音読を繰り返す
最後は英語学習において超重要な『音読』を繰り返すことです。
単語は「考えて思い出す」レベルから「英語で理解する」レベル(自動化と言います)にまで高める必要があります。
音読を繰り返すことで、そのレベルまで到達することができ、同時に英文を読むスピードも劇的に上がります。自動化や速読の仕組みについては以下の記事を参考にしてみてください。
以上のような方法で正しく学習すれば語彙力だけでなく、トータルの英語力を高めることができる良い教材です。
kindle版です(若干安いです)
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